でも、皮肉に、批評的に、分析的に絵画の慣習をとり扱うために描かれる絵画と、慣習をうけいれつつも、できるかぎりその慣習から自由であるような物理的、視覚的リアリティをつくり出そうとする絵画では大きく異なります。そういうことでしょうか?(ロバート・ストア)
まったくそのとおりです!私の作品は理論的慣習や絵画自体の分析とは関係しません。でも彼らの意図はちがうのです。今おっしゃったことはとても正しい。だから、私は自分の作品に押しつけられたそういう意図とか動機を、すべて拒絶してきたのです。(ゲルハルト・リヒター)
我々は絵が好きなのだ。アーティストである前に、まず画家なのだ。
引用は『増補版 ゲルハルト・リヒター 写真論/絵画論』(淡交社)から、2001年のロバート・ストアによるリヒターへのインタヴュー。