エピグラフとかエビピラフ 14/会場に置いて来る

「作句信条」であれ「生活信条」であれ、信条というものは人の心に枠をはめる。いわば心の自由を奪います。しかし心の自由な働きこそ文学の根本なので、信条というものは持たないようにしています。(長谷川櫂)

作品発表の度にステートメントの類を書く。それは、後生大事に守って行くというものではない。展覧会が終わったら、作品共々会場に置いて来る。そして次に進む。
引用は、『俳句』創刊65周年記念付録の「現代俳人名鑑 Ⅲ」より。

エピグラフとかエビピラフ 13/人生の物語

この本を通して私が語ろうとしているのは、美術における技術の進歩の物語ではなく、美術についての考え方や社会的な条件の変化の物語なのだ。(エルンスト・H・ゴンブリッチ)

個人レヴェルでも同じことが言える。自分の絵を作るとは、折々の考え方とぴったり来る画面を探すことだし、それは折々の社会的条件にも影響される。絵は、作者の変化の、つまり人生の物語となる。
引用は『美術の物語』(河出書房新社)第1章「不思議な始まり 先史、未開の人びと、そしてアメリカ大陸の旧文明」から。

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